同棲して半年ほど経ったころ、 「良い夫婦の日」に合わせてプロポーズしてくれました。
数ヶ月前からこっそり指輪を準備して、何度も練習してくれた日本語で、こちらにも緊張が伝わってくるほどカミカミで(笑)、一生懸命に気持ちを伝えてくれました。


サプライズの場所は、別名”夫婦の滝”というスポット。当日、隣県にお出かけ中に「どこに行こうか?」と2人で検索して見つけた場所がその滝で、本当に偶然だったんです。
滝に到着して名前を知り、「これはもう運命だね!」と笑い合いました(笑)。

同居生活は毎日が楽しくて笑いが絶えず、普段から「結婚しようねー」なんて冗談まじりに言っていたので、もちろん「Yes」の返事しか用意していませんでしたが、心の中は「ちょっと、早くない?」でした(笑)
ちなみに、私のまわりのフランス人カップルも、出会ってすぐに同棲を始めたり、数ヶ月で結婚したりと、スピード感のある方が多い印象があります。
もしかして、これって ”フランス人あるある” なのでしょうか(笑)

当時の私は、実際のところ、結婚に強いこだわりはありませんでした。
ただ彼は、まだ日本語学校に通っていて、日本語の習得にも苦戦していて、思うように仕事も見つからない状況でした。
(英語圏やフランス語、スペイン語などのラテン系言語を話す人にとって、日本語は文法や文化がまったく違うため、学ぶのがとても難しいと言われています。ひらがなや漢字など、まずは読み書きから覚える必要がありますしね。)

その頃、彼は学生ビザで日本に滞在していたので、仕事が見つからなければ翌年も学生ビザを更新しなければならず、そのたびに高額な学費を支払続ける必要がありました。

将来のことを考えると、このままでは現実的ではなかったので、
今後も彼と「一緒に暮らしていくために、そして出費を抑えるために」
——配偶者ビザの取得を視野に入れることにしました。
配偶者ビザがあれば、就労の制限もなくなり、日本語学校も安価なものやボランティアベースのものを選べるようになるので、結果として、ふたりの生活もより安定します。
とはいえ、やっぱり気持ちが追いつかず少し時間がかかって、行動にうつすまで、実際に結婚したのはプロポーズから4ヶ月後のことでした(笑)。